2022.09.09 ときどき停止する

この間友達に連れて行ってもらったバーのメニューにフォーがあり、食べたいと思ったけれど肉が入っていたので食べられず、それから米麺への欲求を引きずっていたためにその翌日か翌々日に入ったKALDIでエスニック食材の棚に吸い寄せられ逡巡ののち麺や調味料がセットになったパッタイの袋を買った。こういうクックドゥーのようなレトルト、ともまた違うカテゴリーなのだろうか、わからないけれど、そういうものをあまり買ったことがなく、恐る恐る袋の裏の表示を見たけれど思ったほどよくわからないものは入っていなかったので安堵してレジに持って行った。そうして何日か前にスーパーでもやしとニラと、それからめずらしく海老を買い、卵はあった方がきっと美味しいだろうと思ったけれど2個だけのパックなんて売っていないし残っても持て余すしあまり食べたいと思わなかったので省略することに決め、前述のそれらで喜び勇んで、そして初めて作るパッタイだし慣れないレトルトかそれに似たなにかなので慎重に何度も袋の裏の手順を確認しながら作ったわけなのだけれど、調味料と思われたふたつの小さな袋のうちのひとつには大量の唐辛子が入っており、え、これどう考えても多くない?と思ったけれど手順にはもうひと袋の合わせ調味料についての説明しかなく、唐辛子はだけどけっこうものによって辛さが違うし、これだけ沢山入っているということはあんまり辛くないのかもしれない、まあでもちょっと様子見ながら入れようと鍋の上で少し傾ければ勢い余って中身のほとんどが鍋の中にぶちまけられたのであり、しばし呆然、でもまあ辛いもの好きだしまあ、と思い皿に盛ってテーブルまで運び口に入れてみれば当たり前にものすごい辛さでビールでごまかして流して食べようとするもそんなことでごまかされるレベルの辛さではなく、仕方がないので残っていたニラともやしを炒めそこにパッタイをすべて戻して少しお湯を入れて、そんな風にして辛さを薄めてどうにか食べて、2人前と書いてあったけれど残り3食分くらいあり、今日のお昼にも食べたけれどやっぱりまだ全然辛くて今度は厚揚げを足してみたけれどやっぱり辛くて、楽しみに楽しみにしていたそしてわたしが生まれて初めて作ったパッタイ、めずらしく買ってみたレトルトかそれに似たなにかはただただ辛いというだけの経験に終わったのだった。別にそれに罪があるわけではないが、やっぱりパックになっている食材を金輪際買うのはやめよう。別にそれに罪があるわけでは全然、ないのだけど。しかし手順が書かれているとき、そして慣れないものを作るとき、失敗したくなさにそれに断固従わなくてはという気持ちが強くなり過ぎてふだんの料理で当たり前に働かせているはずの自分で考えるという能力がまったく機能しなくなることの興味深さったら。