2023.09.16

わたしがなにをいちばん怖れているかといえば、それはひとりぼっちになってしまうことだった。ということに、数週間ほど前にふと気がつく瞬間があり、あぁそうか、そうかそうかとなんだかひどく納得した。わたしの行動原理のほとんどは恐れから来ているということについては薄々気がついていたのだけれど、そうかひとりぼっちになってしまうことが怖かったのかとその正体をようやく知ったのだった。わたしはひとりでいることがとても好きでそれは本当だと思うけれど一方でそこに含まれている強がりにも気がついてはいて(あまり見ないようにはしているけれど)だからつまり結局はひどく寂しがりやなのだなという、そういうことで、しかしそれを認めるのにこんなにも長い時間がかかった、という、そういうことなのだった。

最近考えていたこと①

自分はクズだと言ってしまうのは簡単なことだけれど、思うに人間誰しも多かれ少なかれクズと呼ばれる性質は持ち合わせていて、それをなるべく最小限に留めようとする努力が人間社会を生きる上では必要で求められていることなのであって、だから自分はクズだからといってクズな言動をつづけることは単なる逃げではないのか。しかし持ち合わせているクズさに人それぞれ程度があることを考えればやっぱり押し留めておけないほどのクズさを持って生まれて来てしまったひとは、自分はクズだからと言って逃げるよりほかに仕方がないのかもしれない。いやでもしかし人間誰しも持ち合わせているであろうクズさを〜云々

最近考えていたこと②

恋愛や性愛といったものはわたしの人生において最近ではめっきり優先順位の低いものになっており、あればあったでいいけれどなくても全然まったくいいわ、と思っていたし思っているけれど、それでもやっぱり恋をしたり肌と肌をあわせることでしか生まれようのないもの埋められないものというのはどうしたってあるそのことは認めざるを得なく(もちろんわたしにとって、という前提において)、それを誤魔化しごまかしやっていくことは出来てもなにかにとって変えることはどうやらやっぱり出来ないのらしい。そしてそれは(わたしにとってという前提において)純粋な身体的な反応反射であるために、抗うことが出来ない。いやーね

今週はよく酒を飲んだ。月曜日、下北沢シェルターにアナログフィッシュと池間由布子と無労村のツーマンライブを観に出かけた。わたしはこういうときのための言葉を持っていない。ただ、とても良かったとしか言えない。池間さんの歌をわたしは初めて聴いたけれどあぁこんな歌を歌うひとがいるのだなと思って、いやだけどそりゃそうだよないるよなどこかにはわたしが知らなかっただけで、と思った。二組ともとても素晴らしく、こういう場所でこういう音楽がこういうふうに鳴らされている、その事実に胸を熱くして、潮田さんに一言だけ挨拶をして階段を登って外に出れば下岡さんが立っていたので下岡さんにも一言だけ声をかけて会場を後にし、それから久しぶりにゴルフマンションの屋上に忍び込んでしばらく夜の街をぼーっと眺めた。このあとどうしようかなぁと考えて、何度か会ったことのあるひとのバーにそういえばわたしはまだ行ったことがないなと思ってふらっと行ってみれば入り口の扉からは音楽とともに大層ディープな雰囲気ががんがんに漏れ出ており、いったん帰りかけたけれどやっぱり戻ってえいと扉を明けた。何度か会ったことのあるそのひとはその日は店番ではなかったらしくカウンターに座って他の客と一緒に飲んでいた。わたしのことはまったく覚えていなかったけれど、誰々のあれこれであのときに〜と言うと快く迎え入れてくれて、結局終電間際まで初めて会ったお店の常連さんたちと楽しく飲んだ。こんなことは何だか久しぶりで、わたしはひとりでちゃんとこうして楽しい良い夜を過ごすことが出来たというその事実に満足し安堵して帰路についた(わたしはこの日馬鹿みたいにたくさんの煙草を吸って、そのために翌日はずっと口の中が気持ち悪かった)。

そうしてきのうもおとといもまあまあの量の酒を飲み、今日は寝不足の体で特急に乗って友人親子に会いに山梨まで。もうすっかり秋に向かっているものとばかり思っていたのに、駅のホームに降りた途端照りつける日差しにあぁそうか今日は夏休みだ、と思った。会えばいつも人見知りしていた友人の子どもはすっかり口数も言葉も増えてお姉さんになっており、今日はのんちゃんのんちゃんとわたしに声をかけとても仲良くしてくれて、一緒に食事をし、かくれんぼをし、温泉に入ってとても良い一日だった。生きていると本当にいろいろなことがあるなぁという当たり前のことをしかしますます実感しながらひとつまたひとつとわたしたちは歳を重ねて気付けばこんなところまで来たのだな、みたいなことを最近は付き合いの長い友達と話しているとよく思う。相変わらず先のことはなにひとつわからない、どころか、最近は今現在のことすらどんどんわからなくなっていて、いったいどうしたら良いのでしょうね。まあきっとどうもしないというのが正解なのでしょうどうでしょうわからないね。

今年はじめからうっすらと考えていた引越しをレコーディングが終わってからぱぱぱっと決めてしまい、月末には大好きなこの部屋を出ることにしたので明日から荷造り。