2022.07.07 七月七日

書けないことが増えてしまって哀しいなあ

きのう表参道から渋谷まで向かう途中の裏路地で涙が止まらなくなってしまって、道端に蹲み込んでひとりで号泣していたらその間に腕を数カ所と鎖骨の辺りを蚊に刺された。長島さんに電話をしたらすぐに出てくれて、スパイラルのところで待ち合わせることになって、わたしはふらふら表参道の方に戻って、スパイラルの前のガードレールに腰掛けて待っているとほどなくして長島さんがやってきて、夕暮れで風が気持ちよかったからそのままそこで少し話したあと長島さんが感じの良いの古き良き喫茶店に連れて行ってくれて、わたしはオリジナルブレンドとガトーショコラを頼んで、長島さんはカフェソーダというの(これがどういう飲みものなのかわたしは気になったけれど聞きそびれてしまった)とチーズケーキを頼んだ。いろいろ、話を聴いてもらって、甘いものを食べて、わたしは少し元気になって、そうして長島さんは、この間なにかに出演したときのギャラを誰かのために遣たいと思っていたからちょうどよかったといってお会計まで持ってくれたのだった。わたしはじゃあ代わりに、と裏路地に蹲み込んでひとりで号泣する少し前に通りかかって入ったポストカード屋さんで買ったふたつのレターセットを見せてさっきちょうどふたつ買ったから好きな方をよかったらどうぞといって、長島さんはえーいいんですか、といって、それからしばらくとても真剣に迷ってから女の子とパンケーキのイラストの方を選んで、ちょうど手紙を書きたいひとがいたから嬉しいといって、そうしてふたりで渋谷まで歩いた。わたしはスマホの充電が切れそうで、長島さんのモバイルバッテリーまで借りた。

渋谷からの井の頭線の急行はいつも通り混んでいて、乗り換えた明大前の駅も混んでいて、乗り換えたあとの女性専用車両も混んでいて、電車を降りてどこにも寄り道せず余計なおやつやアルコールも買わずまっすぐ家に帰って、いろんなひとといろいろなやりとりをしながら、いくつかのあれこれを、つくって、深夜にベッドに入ったけれど結局もう一度起き出してまた少し作業をしてからもう一度ベッドに入って、すこし眠った。

今回がいちばんなんだかしんどいなぁという気持ちがしていたけれど、でも、いま思い出したのだけれど、あれはおととしだっただろうか、スガナミさんがいなくなってしまったとき、あれはなにに出席したのだったか忘れてしまったのだけど、議員会館から駅までの道をわたしはひとりで歩いていて、きのうと同じように涙が止まらなくなって、あのときはアチコさんに電話をして、アチコさんは出なかったけどすぐにかけ直してくれて、でもわたしはなんだかその折り返しの電話を取ることが出来なくって、代わりにメッセージを送ったのだった。

いつだって、いまがいちばん悲しくて苦しくて痛くて嬉しいのだな

https://www.cinra.net/article/202207-briefing-saveourspace_iktaycl