2025.04.27
そうして千葉の部屋に暮らしはじめてから一週間になろうというところ。ここは祖母と亡くなった祖父、もっといえば叔父と母も若い頃に住んでいたつまり母の実家なのだけれど、祖母は施設に入り荷物も家具も何もかもそのままになったままで、前から誰か(主に孫たちのうちの誰か)が住まないだろうかという話があり(誰かが住んだとてこの部屋にまつわる諸問題(荷物整理をどうするか、いつどのようにして売るのかなどなど)の解決にはならないのではとわたしは思うのだけれど)ちょうど良いタイミングだったのでわたしが少しの間ありがたく借りることに相なったというわけなのだった(そう、わたしはひとの家にばかり住んでいる、そういう人生あるいは時期というものもあるのらしい)。そういうわけで、そのままになっている祖母の暮らしを少しずつ片付け整理しながらわたしはここでしばらく生活をするのだ。残しておくべきもの、不要なもの、祖母のもの、自分のもの、いま必要なもの、当面使わないもの、思ったよりも複雑だ。わたしは生活空間というものに非常なこだわりがあるので、自分の理想通りでないと大変なストレスを感じるのだけれどでも仮住まいだしなんといってもひとの家だし、完璧を目指すことなく大らかな気持ちで過ごそうと決めた。なんというかまぁ、できる範囲で、そしてそれはそれでそんなに悪いことでもなさそう。ここは日当たりも風通しも良い、わたしも子どものころからしょっちゅう来ていたからなんというか体や記憶にすでに馴染んでいるそのことが助けになっているように思う。車の音や通りをいく子どもたちの声や、こういうのも久しぶりだなあと思う。
今日はライブ。天気が良い。よかった。今日が終わればひとつがまた終わり、しかし来週末は久しぶりに舞台の仕事が入っており、以前も出演した舞台Expressの再演、実に7年ぶりだそう。7年前というとわたしはまだ世田谷に住んでいたんだろうか、あんまり思い出せないけどたぶんそうなんだろう、あぁそうだその夏舞台のためにヒデさんがニューヨークから帰国していたから生活ホタルのレコーディングでピアノを弾いてもらったのだ、レコーディングをした下北沢カトリック教会までわたしは汗をかきながら自転車で行ったのだ(わたしが鍵を開けなくてはいけなかったのに少し遅れてしまってとても申し訳なかったことをよく覚えている)、あれはわたしがまだ世田谷にいたときだ。前回は音楽劇、今回は朗読劇ということで歌のある曲は前回よりも少なく、ほんの数曲だけれど、でもその分一曲一曲大切に歌いたい、そしてなんとピアノも少し弾くかもしれない、大丈夫なんだろうか、週明けからばーっとリハーサルなどをして一気に本番。本番はたったの一日、二公演。瞬く間だ。そんな風にしてまた一週間が過ぎ、少し友達に会ったりその他の仕事などを片付けたらまた和歌山に帰り、残りの荷物の整理などをして本当の引っ越し。ばたばたと過ぎる春だ。この日々のこともいつかふと思い出すんだろうか、出すんだろうね、まずは今日のライブ。お会いできる方は後ほど。