2025.05.12
3日前、何年かぶりに会う友人と下北沢の知り合いのお店に行く。翌日が和歌山に戻る日で、また一日運転の予定だったのでお酒は軽めにして早めに帰ろうと思っていたのにすっかり良い気分になって結局家に着いたのは日付が変わる少し前だった。まあ、想像に難くない、そりゃそうだ、とあとにあれば思うのだけど。
その友人は数えたことはないけれどたぶんもう10年以上の付き合いで、わたしがまだ頻繁に関西にライブをしに行っていた頃、京都のライブハウスで出会った(考えてみれば、あれだけ大阪でも京都でも何度もライブをしたのにいまも繋がりがあるのは彼ともうひとりくらい)。それから東京でよく一緒にライブをするようになり、大阪でも一度一緒にやったな、わたしのお世話になっていたお店(サーカス)を紹介したら彼はいたく気に入ってそれからそこでしょっちゅうライブをするようになり、その度にわたしたちは一緒に酒を飲み、当時住んでいた世田谷の部屋にもよく泊まりに来ては床で寝ていた、一緒に企画したライブの前日に泊まった漫画喫茶からお金がないと電話が来てわたしが自転車で払いに行ったこともある、そんな話を数年ぶり会ってした、愛すべきわたしの兄貴分なのだった。近況などを話しつつ、どちらかというと彼の話を聴きに行ったつもりだったのに割とわたしの話になり、のんちゃんはまだ目がキラキラしてるから大丈夫や、と彼は言い、こんな本音で話が出来て俺は嬉しい、いまめちゃくちゃ楽しい、というようなことを言い、まぁとにかくお互いご機嫌で別れたのだった。創作において、思いついたことをサボらずにひとつひとつちゃんとやることが大事、それをやっていればひと一人くらい食っていけるのだとわかったと彼が言った、その言葉が頭の中をぐるぐるしている。
そうして翌日、雨がひどくなるかもしれないという予報だったので迷ったけれど予定通り出発。途中ひどく眠くなり、音楽を大音量でかけ高速道路をひた走り、行きよりも1時間ほど早く、夕方6時過ぎには家に着いた。一ヶ月ぶりの我が家、もうすぐ我が家ではなくなる我が家。なんとなく宙に浮いたような不思議な感覚でもあるがしかし我が家は我が家である。荷物の片付けなどまだいろいろと残っている。とりあえず引き続きの日々を生きる。