2025.12.17
断片的に、思い出す、二十歳のころ好きだったひとからもらった手紙の封筒の、封のところに書いてあった英語の言葉、それに添えられていた手書きの絵文字が少し意外でとてもかわいいと思ったこと、あの手紙はどうしたんだろう、実家のクローゼットを探せばどこかにあるんだろうか、でもみた記憶がないからもしかしたら別れたときにえいっと思って捨てたのかもしれない。そんな気もする。わたしのしそうなことだ。懐かしいひとから連絡があったけれど、わたしはそのひとと過ごした時間や話したことなどをすっかり忘れていて、なんというかその部分の記憶がそっくり抜け落ちていた、言われてぼんやりと思い出したけれど、いろんなものをそうやって、ポケットからぼろぼろ落としながらそしてそのことにも気づかないままずっと歩いているんだろう。
年内は、変わらず休み休み仕事を、少しだけして、あとは勉強をして、本を読んで、ちょっと友達に会って、そんなことをしているうちに終わりそう。ぜんぜん年末感がないな。まだ20日にもならないからかな。あたたかいからかな。
きのうは早めの時間にやることをやって(相変わらず集中力に欠ける日々だけどごまかしごまかしどうにか)、オートミールのクッキーなどをつまみ食いしながらだったのでなかなかお腹が空かず、おやつの時間くらいになってようやくなにか食べる気持ちになって、冷蔵庫にかぶがあったのできのことペペロンチーノにしようと前日から決めていたのだけど、無性にワインが飲みたくなったのでマンションの階段を下って通りをひとつわたってすぐそばのスーパーまで出掛けていって白ワインとパルテノと、あと久しぶりにちょっと悪いものが食べたくなって栗蒸し羊羹(わたしはこれが大好きなのであるがきのうのはあまりおいしくなかった)と、舞茸が安かったので買って帰ってきて、パスタを茹で、にんにくがどんどん育ってしまっていたのでたっぷりふたかけみじん切りにしてオリーブオイルと鷹の爪と火にかけて、野菜を順番に炒めて、塩麹と、お醤油をほんのちょっと、わたしは黒胡椒が好きなので最後にそれをがりがりとたくさんかけて、ワインを飲みながら食べた。この間古本屋で買ってきた小説が面白くてぐいぐい読んでいる。久しぶりに物語らしい物語が読みたい気持ちだったのでちょうどいい。夕日がきのうはとても綺麗で、いま住んでいる部屋は窓からとてもよくみえるのでそのことをとても恵まれていると感じる。日中差し込む光の美しさとか。
そうしてそういう時間に満足して、外に出ようと思って、本当は走りたい気持ちだったけどお腹がいっぱいだったし(なにせ栗蒸し羊羹を一本丸ごと食べた)お酒も飲んでいたので散歩することにして、あっという間に日が暮れた川沿いの道をずーっと歩いた。懐かしいアルバムを聴きながら、きのうはわたしもよく歌った。
とか、打ちながら電車に乗っていれば乗り換えの駅に着いていて慌てて降りたけれど電車はしばらく停車しているようでドアは開け放たれたままで。