2023.10.27
久しぶりに猫のいる生活。それも二匹。一匹はとても小さく、一匹はとても大きい。そしていま大きい方の猫が、ソファに投げ出し伸ばしたわたしの足の上で眠っている。前に一緒に暮らした猫もよく膝の上に乗せたけれど彼はやや小ぶりで痩せていたので、いまわたしの足の上にいる猫はとてもとても重く感じる、というか事実とても思い。しかしあたたかい。夜はすっかり涼しくなった。
家にめずらしく卵があり、そして冷蔵庫には早く使わなくてはいけないおからがあったのでそれらを入れてチョコレートのケーキを焼いた。なんだかとても美味しくてちょっとびっくりするほどで、考えてみれば卵を入れてケーキを焼くのは随分と久しぶりのことでやっぱり卵ってすごいんだなという素朴なことを今日は思った。平飼いの卵を買えるところがあるのでこれからはときどき買おう。久しぶりに卵かけごはんも食べよう。
ここ何日かはよく夢を見た。一度憧れとも言っていいひとが出てきてそしてそれがとてもリアリティを伴っていて、目が覚めたあとは一日なんとなくどぎまぎするほどだった。今日そのひとのインタビューを読んでいてとても印象的な言葉があり、それについて日記に書いておこうと思ったのにそれがなんだったのかいま思い出せない。なんだったか。
気づけば10月ももう終わりで、来月はライブもあるししばらく東京に戻ることになっている。なにか思うかもしれないし思わないかもしれない。どうかな。それにしてもせっかく帰るのだからあれもこれも、と予定を入れたくなる気持ちが自然に湧いてきてやっぱり離れてみると有り難みというか、そういうのがわかる、ということなんだろうか。きのう部屋からようやくすべての段ボールが片付き、夜な夜なうっとりした気持ちで部屋を眺めた。この場所も少しずつ育てたいと思うけれど、でもここにはそれほど長くはいないつもりだから、どこまで出来るかやるべきかどうかなーと思うけれど。わたしはまた次の目的地をそう遠くないうちに決めなくてはいけないから、わたしはいったいなにが欲しくてどこに行きたいのだろうかみたいなことを改めて考えてみたりするけれどやっぱりあんまりよくわからない。わたしはいつもどこにいてもどこかに行きたくて行きたくて、それというのは一体なんなのだろうな。
本当だったらDawn (Side-A)は今日リリースされていたはずだったのだなとさっき気がついた。そう思うと少し寂しいようなしょんぼりするような気持ちにならなくもないけれど、今回のリリース日の変更は(いつかのそれとは違って)ポジティブな理由によるものだからあまりというかほとんど気にならない。楽しみにしてくれていた人たちには申し訳ないと思うけれど、でも絶対に期待を裏切らないものになっていると思うからどうか楽しみにしていて欲しいです。まずは11月8日にもう一曲シングルが出ます。とても好きな曲。どの曲もだけど。でも歌詞が、すごく自分自身の心情をよく表していると思う。だからわたし自身がちょっと救われるような、そんな曲。どの曲もだけど。
ここにいると夜が本当に静かで、今週は家にわたししかいない(人間は)から本当の本当に静かで、だけどちっともさみしくなくて、ゆったりと海の上をたゆたうような、ふかふかの大地に沈み込むような、そういう心地よさがあり、なんというか、世界はすっかり平和なのだとうっかり勘違いしてしまいそうになるほどに平和。