2022.10.05 真っ白

きのうはなんだか憂鬱に覆われたような天気(わたしが)であったけれど、今日はめずらしくしかも低気圧であったのに機嫌が良いようで、仕事中MICHELLEをかけキッチンでお湯が沸くのを待つ間小躍りさえするほどだった。こんな日もあるのだなぁ

よくよく考えてみれば9月が終わったのであって、9月がなんであったのかといえば、店の仕事を減らし、家での仕事を増やした、そうして生活が少し変化した月間であった。でも特に何ということもなくさらさらするすると過ぎた。わたしは元々家もひとりも大好きだからね。退屈、と思ったことも何度かあったけれどまあそんなのはいずれにせよ、なので。そうしていろいろと考えて、お店の仕事は11月いっぱいで辞めることにした。わたしは月曜日から金曜日まで家に引きこもって、朝から夜まで、決まった時間を労働に費やすのらしい。またそんな生活をする日が来るとはあまり考えていなかったけれど。まあまたしばらくはやるのだろう。

先日八代成美さんの展示会に出掛けて行き、白いお皿、中くらいのと小さいのとを一枚ずつ購入した。本当は大皿が欲しいと思っていたのだけれど、展示期間の中頃に行ったので、白い大皿はもう売り切れてしまっていて、あれこれ悩んだ末に中と小を選んだのだった。中はトーストやパンケーキをのせるのにちょうどよく、小はスコーンやマフィンをのせるのにちょうど良い。縁にほんの僅かに高さがある、平べったい形をしていて、縁と裏側は焼きっぱなしのこんがりとした土色、表側は白、何度か重ねて色を塗ったのだなというのがわかる、均一ではないざっくりとした白、艶々していない、そのまんまのざらっとした質感。均一に塗られているわけではないからそれはつまり真っ白ではないということなはずなのだけれど、わたしにはそれはどういうわけか真っ白に見える、とても真っ白に見える、初めて使ったとき小さなトーストをのせてブルーベリーのジャムをつけて食べた、ジャムが溢れないように気をつけていたけれどお皿の上に濃い濃い紫色が溢れた、わたしは、あ、と思って、とっさに紫色が真っ白に染み付いてしまうのではないかと思って慌てて指でジャムをすくった、でも当たり前だけれど真っ白は真っ白のままそこにあり、わたしはなんだか不思議な心地でその日はルイボスティーを啜った。

真っ白といえば思い出すのは子どものころにやっていた広末涼子主演のドラマ、少年院で過ごす少女たち(少女院?)、池脇千鶴に伊藤歩とわたしの好きな俳優たちばかりいま思えば。池脇千鶴が真白(ましろ)という名前で、「お父さんが洗い立ての真っ白いシーツが好きだったからわたしの名前を真白って」というシーンをなぜだかよく覚えていて、真白は院を出たあと真っ白いシーツを纏ってビルから飛び降りるのだよな。たしかリップスティックというタイトルだったと思うけれど違うかもしれない。

きのうは久しぶりに夜長い散歩をして、1時間ほど歩いて、あぁだからきのうはよく眠れたのかもしれない。今日はちょっと買い物もあるから駅の反対側まで散歩ついでに出かけようかと思っていたけれどどうやら外は雨らしい。とりあえず歯磨きをしながら様子をみようと思う夕食後午後7時。