2023.11.15

そうして帰りはバスに乗って帰って来た(あれから映画は2本観れた)。この家にはまだたったの一ヶ月しか住んでいないのに、帰って来れば十数年住んだ東京の実家よりもよっぽど当たり前に「ただいま」という気持ちになるその不思議。

わたしは結局どこにいてもどこにもいないなぁとやっぱりそういうことをきのうは横浜に向かう道すがら駅のホームで思って、何だか悲しいような切ないような気持ちで重たいキャリーバッグをごろごろ押しながら人混みの中を歩いた。わたしのこの所在のなさというのはいったいどこから来ているのだろう。ずっとわからない。

さっき荷解きを荷物をしながら次の作品のことをぼんやり考えた。これまでずっと書き続けてきたそういう所在のなさとか孤独とか虚無とか、は、今回ひと通り書き切れたという感覚があって、そうしてそのあとに見えたものがあった。だから次は一歩進んだその先にあることをわたしは書かなくちゃいけない、書きたい、そういうことを思った。