2023.11.12

寒いなぁ。階下では祖母がわたしよりもよほど大きな声で歌を歌っている。わたしは扉を閉めそれを掻き消すように音楽をかける。

9party、楽しかった。良い時間だった。わたしもまあまあ良いライブが出来たと思う。でももっともっと良いライブが出来ると思う。来年はライブをしたいな。そのために必要なことを考える。

わたしが引っ越したのは9月の末なので、東京にいなかったのはたったの1ヶ月なのにわたしはいまこの街にいて何となく居心地が悪く、何となく気が立って、外へ出掛けて行けばやっぱりひとが多いところは嫌だなぁと思ったりする。乗り換えの駅とか。どこにでも行けていいね、というようなことを何人かに言われたけれど、どこにでも行けるというよりはどこにもいられないだけなのかもしれないと思ったりする。

友人たちに会えばひとりは父親が亡くなり、ひとりは離婚し、ひとりは生まれたばかりの子どもが大きな手術をする。いろんなことがある。そういう年齢に差し掛かってきたのだなと思う。みんなそれぞれに生きている。わたしは確かにそこにここにいるけれどでもやっぱりどこか相変わらず傍観者のよう、すべて、他人の人生についても自分自身の人生についても。どこにもいられないくせにどこにも行けない。いやでもどうなのだろう、いまただそういう気分だからそう言ってみているだけで別に本当にそう思っているわけではない気もする。自分の考えていることのどこまでが本当に自分の考えていることなのか確信が持てない。わたしは自分の気分というものをまったく信用していない。

リリースについて、例えばいまは曲がプレイリストに入らなければ話にならないわけだけれど、でも別にプレイリストに入ることを目的にそのために曲をリリースするわけではない。再生回数が増えたとて、それは本当に音楽が聴かれ届いていることになるんだろうか。そういうことも大なり小なりあるのだろうと思うからその可能性のためにそういうことだって必要なのだと思うけれどでもやっぱり何となく釈然としない。で、だから何、と思う。システム。システム。結局逃れられない、結局縛られている。そのことに憤りと苛立ちを覚える。つまらないと思う。でもそんなこととは別に、ちゃんと受け取ってくれるひとたちがいることを素直に嬉しいと思う、だからそのことをそのことだけをわたしは大切にすればいい。

あと数日東京にいる間に免許証の住所変更を済ませなくてはいけない。あと歯医者の定期検診。そして出来れば映画館に行きたいけれど、外に出掛けていく気力が湧くだろうか。東京にはちょこちょこ帰ってきて行ったり来たりして過ごそうと思っていたけれど、思ったほどこちらには帰ってこないかも知れないという気も少しし始めた。どうかな。べつにどっちだっていいのだけど。きのうは明け方近くまで出掛けてしまい、今日は特に予定がないので寝たり起きたり少しだけやることをやったりだらだらと過ごす。