2024.04.21 手を

沖縄からの帰り道。羽田から乗り換えた飛行機が悪天候のために着陸出来ず関空で降ろされたので急遽在来線で家に向かっている。どうにか今日中には帰れそう。着けば何でもいい。

ライブをするうえで常に目指す、しかしなかなか届かない理想みたいなものに、きのうは確かに届いた、と思った。そういう特別な稀有な夜になった。二部制にして、前半は30分くらい、休憩をはさんで後半は曲が途切れるまで流れに任せてやろうと決めて、時計を見なかったけど結局一時間くらい歌ったのではないか、途中初めて即興の演奏もしてしまうくらいわたしはとても自由に遠くまで行けた。こんなことは滅多にない。さよこさんという人がいて、そして今回の場を用意してくれたもう10年くらい前に新宿のライブハウスで知り合った友人がいて、関わって力を貸してくれたたくさんのひとたちがいて、足を運んでくれたもっとたくさんのひとたちがいて、わたしは相変わらず自分のことで精一杯だし相変わらずいろんなことが上手く出来ないまま大概のことはわからないままふらふらふわふわと生きているけれど、自分の役割を必死で果たそう応えようと思った思わせてもらった、そしてちゃんと果たせた応えられた、生み出せた、と、思う。

「続ける」ことはわたしは結果だと思っているからそれを目標にしたことはないけれど、それでも続けていると良いことというのはときどき、ほんのときどきだけれどやっぱりあって、そういう微かなだけど確かなひかりが、また次のひかりに手を伸ばすための糧になる、ということをいま実感している。

さよこさん石井ちゃんありがとうね。ヨナハさん華子さん、ありがとうね。みんなみんなに感謝の気持ちでいっぱい。

来月も東京とそれからもう一本ライブが決まっている。絶対ぜったい良い時間にしたい。する。もっともっと届きたい、触れたい。明日からまた曲をたくさん作ってまた沖縄にも四国にも山形にも大阪にも京都にも、まだ行ったことのない場所にも歌いに行きたい。繋げて、紡いでいきたい。