2024.06.14

名古屋の駅構内にあるドトールにコーヒーを買いに行き、レジの店員さんに注文と、タンブラーがあるからそれに入れて欲しい旨を伝えるとそれを承知したというふうな反応を示したあとに振り返って紙のカップにコーヒーを注いだ。わたしが驚いて固まっていると「移し替えますので」と言ってタンブラーに手を伸ばしてそのようにし、その紙コップを秒でゴミ箱に捨てた。わたしは何も言えなくて、あぁ絶句とはこのような状態のことだろうかこういうとき本当に悲しい気持ちになるなと思いながらとぼとぼと新幹線のホームに向かった。ドトールのコーヒーのあの機械は専用のあの紙コップでないと注がれないように作られているのだろうか、あるいは紙コップでないと正確な分量がわからない?またあるいはタンブラーを単なるアクセサリーのようなものと捉えている?最後の選択肢を打ち消しながら何にせよこんなことならコーヒーなんて買いに行かなければよかった、そのためだけに一度改札を出たのに、次からはもうやめよう、と思う。仕方がないのでお腹も空いていないけどチョコレートでも食べようと思いホームのキヨスクを覗けばチョコレートはM&M’sだけという奇抜な品揃えで、わたしは全然M&M’sなんて食べたくないんだけどなんとなく自分自身に引っ込みがつかなくなり、そして懐かしいなという気持ちもちょっとあってピーナッツの方のを買って新幹線に乗り込んだ。指定席を取ると時間を気にしなくちゃいけないのが億劫で今日は自由席。まあまあ混んでいる。パッケージを裏返して着色料すごいなーと思いながら赤や黄や青の砂糖の塊を噛みしだけば確かに外側は溶けていないけれど中身はすっかりだるだる。せめてコーヒーをLサイズにすればよかった。