2023.11.04

東京に帰って来たのでとりあえず伸びっぱなしになっていた髪を切りに行き、伸ばそうかどうしようか迷っていたけれど結局またうんと短く切ってとてもすっきり。友人たちと川沿いの公園で前々から約束していたピクニックを敢行し、夜はスタジオでがしがし大きな音を出した。やっぱりスタジオは楽しい。そして歌は難しい。あと機材。

一ヶ月ぶりの東京、と言葉にしてみればそういうことになるわけだけれど、でも別にだからどうということもなく、ふーん、という感じ。スタジオの鏡に映る自分の姿、見るというより目に入っていたそれを情報として無意識に変換しながらライブの日になにを着ようかなと考えたけれど、特別着飾ったりおしゃれしたりせず今日スタジオに着て行ったスウェットとデニムで良いのではないか、その方がいまの自分ぽいのではないか、という気持ちになって、でもそれが良いのかそうでないのかあんまりわからなくて、良いもそうでないも別にないというのが本当だということはもちろんわかってはいるのだけれど、ステージに立つ人間としてどうなのかしらね、ということを薄ぼんやり考える。わたしは昔もいまも服が好きだけれど、でももうそんなにたくさんを欲しいとは思わないし、そういう意味でよく見られたいみたいな気持ちもいまはないなぁということを思って、いつかと比べたらあれもこれも欲しいみたいな気持ちはすっかり減って小さくなったようだと気がついて、でもじゃぁわたしはいま何が欲しいのだろうかと考えてみれば「居心地の良い暮らし」ということになるのだろうと、そういうことを、スタジオからの帰り、歩き慣れた夜道を歩きながら、今回初めてエレキギターを飛行機に乗せるために新しく買ってまだ背負い慣れないギターケースの金具が肩に痛いなぁと思いながら、思った。