2023.10.05
和歌山に来てからあっという間に一週間が過ぎ、バタバタパタパタと、長い間誰も住んでいなかった部屋をせっせと掃除し草をむしりすっかり日焼けした障子を張り替え届いた荷物を少しずつ解き、東京から運んでもらった家具たちを並べればずいぶんと部屋らしくなった。まだたくさん段ボールが積まれているし、まだまだこれから整えたいところはいくつもあるのだけど、それでもひとまず居心地が良い。朝も昼も夜もここはとても静か。いま聴こえているのはあと数時間後にリリースになる“Sweet Dreams (Side-A)”と虫の声。奄美にいたときにも思ったけれど、わたしはいま毎日とても人間らしい暮らしをしている。きっとまた少しずつ日に焼けるのかもしれない。
長い時間をかけて作った“Dawn (Side-A)”という作品が、もうすぐ、ようやく、リリースになる。そして“Sweet Dreams (Side-A)”はもうすぐ、あとたったの数時間で、誰かの耳に届く。わたしはいまどんな気持ちだろうか。この気持ちをなんと呼んだら良いだろうか。
すっかり期待するということをしなくなったあるいはしないように無意識に予防線を張るようになったそれでもやっぱり聴いてほしい聴いて欲しいと思ういま思っているその気持ちが消えることはないのだな