2023.04.06 接触はどうやら奇跡

ほとんどの場合において、相手に触れられることを想像さえ出来ない、しかしそういう中にときどき触れらることを受け入れられるひとというのがおり、そしてそれとは別に自ら触れたいと思う、触れたくて触れたくて仕方がないと思う、そういうひとというのが稀に現れる。これまでの人生で何人か、いた。それはほとんど奇跡みたいなことだな、と思うけれどしかしそのひとがわたしに触れたいと思うかどうかというのはまったく別の問題なのだからまったくもって難儀なものだ、というようなことを、いろいろを巡り巡って周回したのちにふと思う、35歳の春。ライブを観た帰り、久しぶりに知人のバーに顔を出せばもう5年とか6年とか前によく出ていたライブハウスでちょこちょこ顔を合わせていたひとと偶然居合わせて懐かしい気持ちで楽しく飲んだ。今日は大きな音でいい音楽をたくさん浴びたから心身が充ち満ちている。人気のない川沿いの道を大声で歌いながら歩く。風が強い。すっかり葉桜。