2024.02.18

一週間前、家にピアノが来た。ずっと実家に置かれたままほとんど誰にも弾かれずにいたピアノを運んでもらい、わたしがいま生活している部屋に入れてもらった。このピアノと暮らすことは永らくわたしの夢のひとつだった。叶った。川沿いの部屋に住むという夢も、海の近くに住むという夢もそれとなく叶っているので、夢というのは案外叶うものなのかもしれない。思いがけない形で。家はそれなりの高さがある石の階段を登った先にあるのでどうやって運ぶのだろうかと思っていれば特殊な車に備え付けられたクレーンでもって宙高くにゆらゆらと持ち上げられ、リモコンの操作で部屋の前に降ろされ、そうして業者の男性ふたりによって部屋に運び込まれた。その様子を見ながら想像していた以上に自分が興奮し喜んでいることに気がついた。ピアノがわたしのところに来た。とても、とても嬉しい。

わたしは四歳から中二までピアノを習っていたけれど、特に好きだと思ったことは一度もなく、楽しいとも感じていなかったのであまり練習もしなかった。それでも合唱コンクールなどで伴奏をするくらいには弾けるようになったけれど、中学に上がって部活も忙しくなり相変わらず興味も持てなかったので習うのをやめ、それからはほとんど弾くことがなかった。

でも音楽をやるようになって、あるいは大人になって、ピアノという楽器の美しさがわかるようになって、いまはピアノがとても好きで、また弾きたいな弾けるようになりたいなとずっと思っていた。クラシックしかやってこなかったためにピアノではいわゆるコード弾きというものが出来ないので、それと、実家から送ってもらった譜面の中から弾きたいと思う曲を何曲か、練習している。まだ一週間だけど少しずつ弾けるようになってきた。まだ調律を入れていないので、早めにお願いをする。

ギターもそうだけれど、こんなタイミングでまた新しい気持ちで新しい楽しさで音楽に向き合うというか付き合えるようになるとは!と、思っている。曲はなかなか曲にはなっていかないけれど、いまのこのぜんぶがそのうちちゃんと形になるんだろうという気がする。こういうとき、とても充足した気持ちになる。

小さい人がぷあんぷあん(ブランコ)をしに行きたいと言い、彼女の母親はホルモンバランス的にしんどそうで横になっていたため久しぶりにふたりで連れ立って出掛ければ公園に着く前に車の中で眠ってしまい、目的地に着いてもちっとも起きそうにないので、すぐそばの駐車場に車を止めて少しだけ海を眺めてあっという間に帰ってきた。今日も雨の予報だったけれど朝少し降っただけで昼には晴れ間も出た。夜からまた降るんだろうか。

きのう突然iPhoneが壊れた。触っていてもいなくてもいきなり電源が落ち勝手に再起動される。それが起きるまでの時間は5秒ほどだったり30秒ほどだったりまちまちだけれど、いずれにしても1分と持たないので使い物にならない。しかしそんな様子なのでバックアップすら取れなくて困ったな。面倒くさい。

『トランスジェンダー入門』を読んだ。きのう一日で一気に読み切れるボリュームだった。勉強になることも多かったし丁寧に作られた本なのだろうと感じたけれど、疑問に思う箇所や気になる表現もけっこうあってどうなのだろう、という気持ちが残った(本の内容自体に対してではなく、そうした箇所や表現について)。著者たちとの視点の違いによるものだろうか。トランスジェンダーについてはもう一冊気になっている本があるのでそれも含めてもう何冊が読んでみようと思っている。今年はいろいろな本を読みたい。

きのうは夕食後にひどい腹痛に襲われ、たぶん胃だと思うのだけどしばらく動けないほどだった。数年前に胃が痛くて仕方がない時期があり、そのときは明らかにストレスの要因となる出来事があったのだけれど、いまは、気になっていることはあると言えばあるけれどそのときに比べれば些細なことで、でもあるいはそれが原因だったかもしれいし、もしくは最近暴食といっても良いような食生活が続いていたので単純にそのせいかもしれない。早めにベッドに入り今朝起きてみればすっかりいつも通りだけれど、ちょっと胃を休めた方が良さそう。というか、好きなときに好きなものを好きなだけ食べる、みたいなことを年末ごろからずるずる続けているのでそろそろいい加減にしなくてはいけない。

なんか、みんな勝手だなーと思う。そんなことはいまに始まったことでは全然ないんだけど、あれ、それっていいんだ、そうなんだっけ、という気持ちになる。ちょっと億劫。

週末はあっという間に過ぎる。