2023.03.31 3月だった

仕事を終えて、頭に血が上っている感じがして、ひとまず歩こう、という気持ちになって、パーカを羽織ってスニーカーの紐をしめてイヤフォンをして外に出て、寒くもなく暖かくもない夜道をとりあえずまっすぐコンビニに向かって、ハーゲンダッツの、あれはなんていう名前だっけ、カップでもクリスピーサンドでもなく、棒のタイプの、チョコのを買って、そうして川沿いに向かう道で食べながら歩いた。途中で桜をみて、ほんとうは明日友達とお花見の予定だったけれど中止になってしまって、残念だなあさみしいなあと思って、昼間の桜がみたいけれど、ひとりで出かけて行くエネルギーが湧くだろうか行くとしたらどこだろうか、電車で遠くまで行くのもいいなあなんて思うけれど思うばっかりかもしれない。満開の桜の花の隙間から月が見えて綺麗だったので一枚だけ写真を録った。気の済むまで歩いて、家に帰って、ああほどよい疲れだと思って時計をみてみればゆうに一時間以上歩いていた。

歌を録り終わって、エディットの作業も終わって、いったんわたしはいま待ちの状態になったので、きのうは久しぶりにアコギ をあてもなく弾いて、好きな曲のカバーとか、自分の曲とか、思いつく歌をしばらく歌って、そうしてあっという間に夜中になって、ベッドに入った。よく眠れた。リリースのための準備を、わたしは進めなくてはいけないのだけど、あんまりなかなか気持ちが向かなくて、そういう事務的なこととか、いまは、ちょっと先延ばしにしている。しかしそんなしていても誰がやってくれるわけでもないので、やらなくてはいけないのだけど。とりあえずアートワーク、撮影、など、などなど。イメージはある。のだが。あと、少しずつ文章を書いている。また一冊まとめたいなと思って、文章を書いている。それは、もちろん積極的な気持ちで。

3月が終わろうとしている。今月はなんだかいろいろなことがあった。濃ゆいひと月であった。

わたしはもうすっかり大人でついついいろんなことをわかったような気持ちになってしまったりするのだけど、でも、音楽にしても、人間関係にしても、向き合って向き合って向き合ってみれば、そこには知らない気持ちがいくらでも隠れていてつぎつぎに顔を出して、わたしは本当にびっくりしてしまう。感じたことのない感情に、形容する言葉を持たない感情に、ああわたしはまだ出逢うことができるのだ、これからきっとまだまだいくらでも出逢うのだ、そう思うと身体中の血液や細胞がうわーっと湧き立つような、なんかそんな思いがするのだった。

新しい作品はわたしをどこに連れて行ってくれるだろうかと考える。あまり期待しないように、とも思うんだけど、でもいまはとても素直に、胸の辺りがふわーっとひらけて、遠く遠く、ひろがっていくような、そういう気持ちでいる。